最後の夜。
僕たちは眠らなかった。
向き合って互いに手を握り、思い出話をし続けていた。
涙が止まらなかった。
君も泣いていた。
でも、笑っていたんだ。
僕の良く知っている、幼い頃と同じ、あの笑顔で。
白み始めた空に、「変わり続ける優しい世界の夜明けだ」と言って。
新世界の幕開け。
僕にとっては、永遠に明けない夜の始まり。
――君がいない。長い、永い夜。
後悔はしていないよ。
だって、君もしていないだろう?
僕と君と、他のたくさんの人たちで選んだ、道。
それでも…
君を喪わないで済む道があったのなら。
絡み合った時の糸を解いて、その場所へ辿り着けるなら――
ルルーシュ。
動き続ける世界の風は、君の場所にも届いているか?