BANANA FISH
 考えてみれば、これほど暴力的な作品も中々ないだろうと思うくらい、 悲惨な暴力に満ち溢れた内容なのです…が。
 やはり名作。
 言葉で語るのがバカらしいと思えるもの。読むしかない。
 風景も人物も、皆骨太。よく描いた、偉い!と言うより他ない。
 
 物語の始まりは、NY、ダウンタウン。ストリートチルドレンのボスであるアッシュ・リンクスは、金髪碧眼の美青年。マフィアのボスのお気に入り。ある日、謎の薬物「バナナフィッシュ」と出会い、壮絶な抗争に巻き込まれていく…。チャイニーズ・マフィアや、ベトナム戦争なんかも絡んでくる。NYの街の描写にしても、ちょっとした会話や服装、食べ物なんかにしても、本当にすばらしくよく描けていると思う!他にも、キッズ・ポルノのこととか、武器、マフィア…どんだけ取材したんだか〜(@_@;)?日本人とは思えないくらいよく描けているけれど、日本人じゃなきゃこういうの、描けないんだろうね…。

 この人の他の作品では、「櫻の園」「ラヴァーズ・キス」が好き。どちらも必読の名作です。「ラヴァーズ・キス」は映画化されましたね。でも観てません。あの雰囲気を表現するのは 難しいだろう なぁ…。映画と マンガの幸福な関係といえば、「ぴんぽん」。原作マンガの内容も雰囲気もそっくりそのまま に、映画は映画の面白さが出せている。一度観ればいいか、とは思いますが。
 マンガ原作の映画、最近多いですけど、相当の覚悟でもって名作にして欲しいと思います。

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