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プラダを着た悪魔     ★★★☆☆

 映画ではなくDVD鑑賞です。とても楽しかった!最初はありきたりのお話かなぁと思ったのですが、最後に主人公が自分の道を切り開いていく感じがイイ。 女性と仕事という深いテーマを含みつつ、軽快にすっきりさくさくハイテンポで進むのが小気味の良い映画です。
 でもって、メリル・ストリープ好演!!
 確かこの作品でアカデミーの助演女優賞にノミネートされていたと思いますが、さすがでした。彼女の好演がなかったら、映画の価値がどどんと下がっていま したね。3流以下の作品になってしまっていたでしょう。役者の力って大きいなぁ。
 彼女はもンのすごく有能な、一流ファッション誌の総編集長なのですが、部下に対してはこの上なく傍若無人で非情なボスなワケです。新卒のヒロインはその 第2秘書として雇われ、文字通りこき使われます。ひどい目に沢山会わされて、愚痴ったり泣き言言ったり「辞めてやる」と息巻いたりしつつも、持ち前の負け ん気と能力の高さで乗り越えて行きます。そしてついには第一秘書としてパリ・コレに同伴されるほどになるのですが…。てなお話。
 面白かったです。ホントのモデルさんも沢山出演していて、パリ・コレの場面では、一流ブランドのドレスの美しさにほれぼれしてしまいました。やはり一流 デザイナーの仕事はすごい、と思っちゃいます。
 さて、楽しく見終えて物語を反芻していると……ん?メリル・ストリープ演じる編集長……あの怖がられっぷり……秒刻みで仕事をこなす有能さ…自分を守る ためなら他者を犠牲にするも厭わない非情さ…部下を私事に使って全く気にしない傍若無人さ――けれど人を見る目は確かで、部下の能力を育て、適材適所に配 することができる――おまけにあの銀髪、サングラス…。しかも美しい!
 こ、これはッ………O2だよ! O2がいるよ!!
 という、ものすごくオタな視点からも◎な作品でした。いや〜ホントに……………O2だよあれ。失敗すると恐怖の嫌味攻撃されるし、または無理難題で名誉 挽回を強要されたり。うぅむ、こりゃDVD買っちゃいそうかも……。


それでもボクはやっていない     ★★★☆☆

 痴漢と間違われた主人公が逮捕され、取調べを経て裁判へ。そして第一審が終了するまでの物語。
 面白かったです。
 そして、勉強になりました。劇中の弁護士の台詞そのまま、現在の警察・検察・裁判制度が抱えている問題が、色々よく分かって、非常に考えさせられる作 品。
 エンターテイメントとしても、とってもテンポがよくて面白いし…うん、とにかく観てみて下さい、と言いたい作品です。
 『硫黄島』を観て、「日本はやはりダメダメかなぁ…」と思っていたところに、こういう社会派の作品を観ることができて、とても嬉しいです。内容はかなり 辛いですが…。
 私も痴漢の怖さ、不快さ、トラウマは知っているので(というより、以前から思っていたが、電車通学・通勤をしている女性のほぼ全員が体験しているという のは異常だと思う)、主人公がついつい訴えてきた女子中学生に恨みを抱いてしまう場面が、辛かった。
 裁判制度の問題としてもそうですが、ぜひ、これを観た男性諸氏には、痴漢撲滅のために本気で何か考えて頂きたい。
 自分が痴漢と間違われなければいいや、ではなく。
 週刊誌の車内広告でも、眉を顰めるたくなるようなのがかなりありますよね。そういうものを放置している社会状況も一因だと思いますが、如何。


硫黄島からの手紙     ★★★★☆

 大変すばらしい映画でした!!
 私、クリント・イーストウッド氏をなめてました。ごめんなさい。大変心深い力作でした。
 まず、二ノ宮君名演!!…びっくりしました。本当に才能ある役者さん。将来が楽しみ。
 次に、渡辺健さん、熱演!!…入魂、でした。乗り移ってました。ご本人が運命を感じたというだけあります。必見です。
 そして、監督、シナリオ、スタッフ。その他の役者さんたちも、非常に誠実に作品に取り組まれていました。
 とにかく、よく調べてあるんですよ。イーストウッド氏や渡辺健氏が、「これは日本映画だ」と仰っている通り、外人が作ったうそ臭さがものすごく少ない。 シナリオを書いてから、硫黄島の遺族や生き残りの方たちに検討してもらったというだけあります。あえて難を言うなら、もっと汚くてもよかったのに、と思う くらいでしょうか。
 イーストウッド氏に、感謝、です。
 そして、観終わった後、このような映画を日本人が作れなかったということ、今も作 れないということ。日本人自身がこれらの事を全く知らず、今も、これからも教育の中で伝えて行こうとしていないことに、恥ずかしさと危機感を覚えます。
 アメリカへ留学し、アメリカ通であり、友人もいて、最後までアメリカと戦うことに反対していたという栗林中将。
 声高に反戦を唱えるような作品では、ありません。
 けれど、涙の中で、しみじみと、「ああ、戦争は絶対に嫌だ」と思う映画です。
 必見です。


デスノート     ★★★★☆

 面白かった!!
 あの長〜〜〜〜いお話が、とても良くまとまっていたと思います。監督自ら語っている通り、親父さんである夜神総一郎の視点を入れたのが良かったのではな いかと。ラストシーンには涙。藤原竜也はじめ、役者の熱演に敬服。私はこの映画で、アニメやCGではなく、人間が演じるということの“違い”を、改めて感 じさせられました。アニメやCGじゃ、あの「人間的な空気」はたぶん、出せない。
 ?マークが色々と出てきてしまう原作より良いという人、たくさんいるだろうな。13巻読むと分かるのですが、結構行き当たりばったりだったらしい原作 者。その“抜け”を鋭く突いてます。確かに言われてみれば、Lがああするのはものすごく自然。絶対やったと思いますよ彼は。うん。
 段々と演技が良くなってくる松山ケンイチには◎!!私のイメージにはぴったりです。っていうか、よう演じた、あっぱれ!!


ゲド戦記     ★★☆☆☆

 第一印象…「うん、頑張った。よくやった。このくらいできていれば、まぁ合格点だよ」です。
 ごく普通の才能を持った人々が、十分な努力をして、一生懸命作った。という感じです。天才とは比べようがないけれど、それなりに楽しめました。…ちょっ と真面目すぎて、エンターテイメントとしては…かわいいキャラが出てこないし、台詞が妙に説教臭かったり。不自然な所が色々あって、あんなに少年を避けて い少女…あ、登場人物の名前、全然覚えてないや。
 頑張りました。うんうん。でもわざわざ劇場で2回観ようとは思わないです(-_-;;)。


亡国のイージス〜AEGIS     ★★★☆☆

 『姑獲鳥の夏』が見事なまでのB級だったので、とにかく口直ししたくて、そんなに期待しないで観に行ったのですが、面白かった!!前半は、んなわけねー だろと突っ込みたくなるような展開とクソ真面目さで、うだうだした気分になったのですが、後半、何故かみるみるうちに『ダイ・ハード』な展開に。
 そしてラスト間際…危機的な状況の中、偵察衛星が映し出した映像には――そ、そうきたかーッ!!(爆笑)
 いやもう、私的大ヒットなシーンでした。あのワンカットのために☆もう一つ増やしても構わないほど。役者はいいし、正規料金払っても損したとは感じな い、十分な出来映えでした。
 おすすめです。
 ちなみに私の今ハマっている戦闘妖精雪風<tァンには特にオススメ。イージス艦に戦闘機、かなりブッカー&深井零なコンビが出てきます。


バイオハザード2   ★★★☆☆

 心置きなく楽しめる作品でした。妙な表現ですが、なぜかとても安心して観ていられた。予定調和の極みと言うべきか。ミラ=ジョヴォヴィッチがとても美し くてGood!すごーく思わせぶりに登場したもう一人のヒロインは、黒髪に青い目の、これまた美しい人でしたが(生まれ持った色かどうかは分からないけ ど)映し方もあるのでしょうが、ミラが出てくると霞んでしまう。美人というわけではないのに、さすが元スーパーモデルの底力。黒髪美女の方は、どうやら「3」で活躍する模様。ミラと戦いそうな予感。ええ、最後の10分 間は完全に次回作の予告編でしたね。私的に高得点は、何となく運が良くて生き残ってしまう有色人種のおっちゃん。まぁ、ソレ用のキャラとしか思えないのだ けれど、本当の運命ってこれに近いもののような感じがします。有色人種が生き残ったのもよいことです。ホラー系の映画で有色人種が生き残らないのは有名な 話。


☆「ピンポン」PingPong☆

 窪塚洋介(くぼづかようすけ)主演。週を追うごとに公開劇場が増えたロングラン作品。私としては、そもそも封切館の少なかったことが 疑問。前年の主演男 優賞を「GO」で総なめにしとるんよ、彼。邦画だからってバカにしてませんでしたか、関係者さん達!日本人が邦画をバカにしちゃあかんね。ハリウッド大作 もよいけれど、観るのは日本人なんだから。
 さて、内容は…面白かったです。名画と言うわけにはいかないが、大胆で前衛的な映画を、しごく真面目に楽しんで作っている感じ。窪塚さんは本当に映画栄 えのする人だな、とつくづく感じました。ただ、あのノリを中高年以上が理解できるかどうかは危ういところ。それから、一部批判もあった通り、確かに喫煙 シーンは多すぎます。 うん、煙草はいかんよ。
 何にせよ、映画館で一見の価値あり。
 映画館じゃないといけません。「千と千尋」もそうだけど、良作はいっそのことビデオなんぞ出さないほうがいいんじゃないかと思ったりして。
≪My Favolites   BBS   Entrance≫